それ、本当に「かわいそう」ですか?(2019年9月院長コラム)

ペットをわが子のように思うのは当然のことだと思います。

ペットが健康で長生きするためには、各種予防(予防接種・寄生虫の予防・去勢および避妊手術)は欠かせません。

また、具合が悪い時には、動物病院に連れていき、適切な治療を受けさせてあげる必要があります。「予防」と「治療」は飼い主さんの義務といってもいいでしょう。

しかし残念ながら、これらの行為を「かわいそう」と考える飼い主さんがいるのも事実です。果たして本当に「かわいそう」なことなのでしょうか?

今回は3つの例を取り上げてみたいと思います。

【去勢・避妊手術がかわいそう】

去勢・避妊手術は基本的に若くて健康な時にするものです。健康なペットに麻酔をかけて痛い思いをさせるのは確かに「かわいそう」かもしれません。

しかし、将来のことをよく考えましょう。

去勢・避妊手術をしていないペットは、中高齢になるといろんな病気にかかる可能性があります。病気になったときは、もっと「かわいそう」な思いをさせることになります。

「若い時に去勢・避妊手術を受けさせておけばよかった…」と後悔することでしょう。

【入院がかわいそう】

ペットの体調が悪い時は、入院しての治療がすすめられます。

しかし、「かわいそう」と言って、入院を拒む飼い主さんが時々いらっしゃいます。

飼い主さんと離れて、入院室に入れられるのが「かわいそう」なのでしょうか?

自宅でぐったりしているペットを見ているほうがつらくはないですか?

【検査がかわいそう】

ペットの体調が悪い時、その原因を調べるために各種検査が必要です。

血液検査では、当然のことですが注射針を刺して採血をしなければいけません。一瞬痛いです。

「痛いことはさせたくない」と検査を拒む飼い主さんが時々いらっしゃいます。

検査をしないと原因がわかりませんし、適切な治療もできません。

検査も治療もせずにペットを苦しませるのは、もっと「かわいそう」だと思います。

思い当たる飼い主さんもいたのではないでしょうか…?

「かわいそう」と思えることをしないこと。

それこそが一番「かわいそう」なことなのです。

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